生かされたDと生かされなかったDの違いは?

運よく(?)生きのび、海賊王になったロジャー

ゴール・D・ロジャー率いるロジャー海賊団は、偉大なる航路(グランドライン)制覇を成し遂げる約2年前に金獅子のシキ率いる海賊大艦隊と激突しています。

後に「エッド・ウォーの海戦」と呼ばれる、この激突は、ロジャー海賊団にとって絶体絶命の危機と思われました。しかし、突如大きく荒れ狂った天候に救われ、激突は痛み分けとなり、ロジャー海賊団は辛くも戦場を突破しています。(ワンピース0巻 第0話)

ONE PIECE 0

ロジャーと彼が率いるロジャー海賊団は、無茶・無謀と思われる戦いをこの「エッド・ウォーの海戦」以外にもたくさんしていたようで、モンキー・D・ガープは、ロジャーのことをダダンに

「あんな無茶な生き方をしても運よく生きのびた結果が”海賊王”」

と語っています。(ワンピース60巻 第588話)

ルフィは天に生かされた…?

ローグタウンの死刑台でバギーに殺されようとしていたルフィは、雷が落ちたことによって奇跡的に絶体絶命の窮地を脱しました。

それを目の当たりにし、さらに海軍の火薬類が突然の雨でダメになったこと、麦わらの一味の船に追い風となる風が吹いていることを知ったスモーカーは

「これが全て偶然か…!!? まるで”天”が あの男を生かそうとしているようだ!!!」

と言っています。(ワンピース11巻 第99話)

また、マリンフォード頂上戦争の戦場でエースの死を目の当たりにし、意識を失ったルフィは、トラファルガー・ローの潜水艦に乗せられ、戦場からの生還を果たしましたが、彼を乗せた潜水艦が海中に潜り、姿を消した時にギリギリまで攻撃の手を緩めなかった黄猿ボルサリーノは

「これでまだ生きてたらァ… あいつァ運が良かったんだと諦めるしかないねェ~…!!」

と言っていました。(ワンピース59巻 第580話)

死ぬも生きるも天任せでギリギリで生きのびた黒ひげ

黒ひげマーシャル・D・ティーチは、インペルダウンでマゼランの毒によって部下たちとともに死にかけましたが、シリュウが持ってきた解毒剤によって命拾いをしました。

この時、シリュウに「何てギリギリの人生を送ってやがる おれが解毒剤を持ってここへ来なかったら お前ら命はなかったぞ マゼランをナメすぎだ………!!!」と言われた黒ひげは

「死ぬも生きるも天任せよ 恐れた奴が負けなのさ!!」

と言っています。(ワンピース56巻 第549話)

「お前は生かされてるんだ」とコラソンに思わせたロー

トラファルガー・D・ワーテル・ローは、生まれながらに珀鉛病に侵されていて、大人になる前に死ぬはずでした。しかし、コラソンことドンキホーテ・ロシナンテにオペオペの実を食べさせられたことによって、病による死を免れました。

ローにDの一族は”神の天敵”であると教えていた(ワンピース77巻 第764話)コラソンは、命懸けで自分の兄ドンキホーテ・ドフラミンゴからローを逃がそうとした時に好都合な偶然が起こった際に

「やっぱりロー… お前は生かされてるんだ」

「次から次へと救いの神が降りて来る」

と思っていました。(ワンピース77巻 第767話)

天に生かされたDたち

ロジャーとルフィは、天候によって絶体絶命の危機を脱しています。黒ひげは生死を天任せにして生きのびています。ローはDの名の持つ意味を知るコラソンに「生かされてる」「次から次へと救いの神が降りて来る」と思わせるような運を持っています。

彼らDの名を持つ者たちは、人智を超えた力(天)によって生かされ、何かをなすように導かれているのでしょうか?

ここまでに挙げたロジャー、ルフィ、黒ひげ、ローの危機の脱し方(生かされ方)を見ていると、そのように思えてきます。しかし、Dの名を持つ者全員が、絶体絶命の危機に陥るたびにそれを脱し、生きのびてきたというわけではありません。

頂上戦争の戦場で死んだエース

マリンフォード頂上戦争は、ポートガス・D・エースが捕らわれたことから始まった戦争であり、白ひげ海賊団の者たちとルフィにとってはエースを救い出すための戦争でした。

そして、白ひげ海賊団とルフィのエース奪還は成功したかに思えましたが……エースは、白ひげを侮蔑する言葉を許せずに赤犬サカズキに立ち向かっていってしまったために助かりかけた命を落としています。(ワンピース58巻 第573話~59巻 第574話)

感染者として駆除されたローの家族

ローのDの名は先祖から受け継がれてきたものでしょうから、彼の親(少なくとも父親か母親のどちらか)や妹もローと同様にDの名を持っていたでしょう。

彼らは、白い町フレバンスに生まれ育ったために珀鉛病に罹患し、感染者(本当は感染はしない中毒なのに)として駆除されてしまいました。(ワンピース76巻 第762話)


天に生かされたDと生かされなかったD

生かされたDと死んでいったDの違いは?

ロジャー、ルフィ、黒ひげ、ローは天に生かされ、エースやローの家族は天に生かされなかったということなのでしょうか?

そうだとすれば、天に生かされた者たちと天に生かされなかった者たちの違いはいったい何だったのでしょうか?

主人公ルフィに味方する者が生かされているというわけではない

もしも、エースが頂上戦争の戦場から生還し、黒ひげが死んでいたとしたら、特に疑問を抱くことはなかったはずです。

『ONE PIECE』(ワンピース)の主人公=ルフィと彼の味方っぽい者たち(非常に大雑把なカテゴライズになりますが)は生かされ、敵っぽい者(=黒ひげ)や直接的な関わりのない者(ローの家族)は生かされなかったということになりますからね。

しかし、現実にはそうはならず、エースは死に、黒ひげは生き残りました。したがって、天が選び、生かしたのが、ルフィとその味方っぽい者たちというわけではないのは間違いありません。

”神の天敵”が生き残ったのか? 1 ロジャー

「ある土地では”Dの一族”をこう呼ぶ者達もいる…!! ”神の天敵”」

「”神”を仮に”天竜人”とするならば お前達の目的は…!! ”この世界の破壊”なのかもしれない」

自らの持つDの名の意味を知らなかったローに対し、コラソンは、こう語っていました。(ワンピース77巻 第764話)

自分の右腕となるレイリーと出会った時にいきなり「おれと一緒に世界をひっくり返さねェか!!?」と言っていた(ワンピース61巻 第603話)ロジャーは、天竜人が”神”として君臨する世界を破壊しようとしていたのでしょう。

”神の天敵”が生き残ったのか? 2 ルフィ

そのロジャーの意志を継ぐ者と見做され、子供時代にロジャーと同じ「あの言葉」とやらを言っている(ワンピース52巻 第506話)ルフィは、おそらく天竜人が”神”として君臨する世界を世界を破壊することになるのでしょう。

かつてルフィが、シャボンディ諸島で天竜人チャルロス聖をぶっ飛ばしたのは(ワンピース51巻 第502話)その前兆だったのではないかと思います。

”神の天敵”が生き残ったのか? 3 黒ひげ

死を間際にした白ひげエドワード・ニューゲートから「お前じゃねェんだ………」「ロジャーが待ってる男は… 少なくともティーチ お前じゃねェ…」と言われていた(ワンピース59巻 第576話)黒ひげは、ロジャーの意志を継ぐ者ではないのは間違いありません。

しかし、頂上戦争の戦場で全世界に向けて

「平和を愛するつまらねェ庶民共!! 海兵!!! 世界政府!!! そして… 海賊達よ!!! この世界の未来は決まった… ゼハハハハハ…!! そう… ここから先は!! おれの時代だァ!!!!」

と大胆に宣言した(ワンピース59巻 第577話)黒ひげもまた天竜人が”神”として君臨する世界を破壊しようとしているとはいえるでしょう。

生かされた”神の天敵”たちの共通点

世界をひっくり返し、自由な世界(天竜人による支配のない世界)を作ろうとしていたと思われるロジャーや彼の意志を継ぐ者であろうルフィと自分が頂点に君臨する世界を作ろうとしている黒ひげでは作ろうとしている世界は全然違ったものだと思います。

しかし、天竜人が”神”として君臨する世界を破壊しようとしている”神の天敵”であるという点では、ロジャー、ルフィ、黒ひげに共通しているともいえます。彼らが天に選ばれたのは、そのためだったのかもしれませんね。

そして、天竜人が”神”として君臨する世界で世界政府の悪政によって家族を失い、自らも死にかけたローもまた”神の天敵”になり得ると天に見做され、生きのびることができたのかもしれません。

エースは”神の天敵”ではなかった!?

では、死んでしまったエースが、もしも天に生かされなかったのだとしたら、それは、彼のことを天が”神の天敵”とは見做されなかったからということになってしまうのでしょうか?

子供時代のエースの夢は、大海賊になり名声を手に入れ、世界中を見返してやるということでした。(ワンピース60巻 第585話)

そして、白ひげ海賊団の一員となってからのエースの夢は、白ひげを海賊王にさせるというものに変わっていたようです。(ワンピース18巻 第159話)

エースは、世界中の者たちを見返してやりたいとか白ひげを海賊王にさせたいとは思っても世界をひっくり返したいとは思わなかったということになるでしょうね。

血筋的には、いかにも天に選ばれそうなロジャーの息子であるエースですが……ロジャーとは違い、世界をひっくり返そうとは思わなかったために(”神の天敵”ではなかったために)天に選ばれなかったということになるのかもしれません。

また、ここまでの推察が的を射ていた場合、ローは”神の天敵”になり得ると天に見做されても彼の家族は、そう見做されなかったということにもなりそうです。

続けて『Dの意志3 Dが正義・世界政府が悪ではない』をご覧ください

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