Dが正義・世界政府が悪ではない

悪と思われがちな世界政府

『ONE PIECE』(ワンピース)ファンの内のかなり多くの割合の人が

D=正義

天竜人(世界貴族)と世界政府=悪

といったイメージを抱いているのではないでしょうか?

そういうイメージを抱いていても、それは当然のことです。なにしろ天竜人は最悪の支配者・愚劣な権力者として描かれてきましたし、世界政府と加盟国の

●世界政府にとって不都合な存在である考古学者たちを抹殺するために無関係な市民まで巻き込んでオハラを地図から消してしまった(ワンピース41巻 第395話~第397話)

●ゴア王国は、国の汚点である”不確かな物の終着駅”(グレイ・ターミナル)を天竜人がやって来る前に焼き尽くした(ワンピース60巻 第586話~第587話)

といった暴挙は見るに堪えないものでした。

また、世界政府の諜報機関であるCP9の司令長官だったスパンダムの(CP5主官時代も含めた)悪辣さ・愚劣さも目に余るものがありました。

しかし、だからといって世界政府が完全な悪・徹底的な悪かというと、けっしてそういうことではありません。

ワンピース 世界政府 脱着式ワッペン

市民を守っている世界政府

エース救出のために海底監獄インペルダウンに潜入したルフィの前に立ちはだかったハンニャバルは

「何が兄貴を助けるだ!! 社会のゴミが奇麗事ぬかすな!!! 貴様らが海へ出て存在するだけで…!!! 庶民は愛する者を失う恐怖で夜も眠れない!!!」

「か弱き人々にご安心頂く為に凶悪な犯罪者達を閉じ込めておく ここは地獄の大砦!!! それが破れちゃ この世は恐怖のドン底じゃろうがィ!!! 出さんと言ったら一歩も出さん!!!」

と言っていました。(ワンピース56巻 第543話)

この時のハンニャバルの言葉はまさに正論であり、悪と対峙した正義の側にいる者の台詞そのものでした。

そして、危険な囚人たちが多数収監されているインペルダウンが地獄の大砦の役割を果たすことによって市民の幸福が守られていたことも事実でしょう。

市民たちの平穏な生活を脅かす危険人物を捕らえ、収監しているという点においては世界政府は正義の機関として機能していると言ってもいいかもしれません。

インペルダウンが果たしている役割は一つの例にすぎませんが、こんな例がある以上は世界政府を悪と断定することはできません。

D=正義でもない?

世界政府が必ずしも悪というわけでなければ、その世界政府が警戒しているの方はどうでしょう?

オハラの考古学者たちのリーダーで考古学の権威だったクローバー博士や白ひげエドワード・ニューゲートの死に際の言葉から推察して「Dの意志」とは天竜人の祖先たちによって滅ぼされた「巨大な王国」の意志であり、Dの名を持つ者たちは「巨大な王国」の末裔なのではないかと思われます。

では、「巨大な王国」は正義だったのか、そして、その意志を継ぐ末裔たちは正義なのかというと……そういうわけではないでしょう。

『ONE PIECE』の世界には完全な正義など存在しない

「やめときな 正義だ悪だと口にするのは!! …この世のどこを探しても答えはねェだろ くだらねェ!!!」(黒ひげマーシャル・D・ティーチ)(ワンピース56巻 第543話)

「海賊が悪!!? 海軍が正義!!? そんなものはいくらでも塗り替えられて来た…!!! ”平和”を知らねェ子供共と”戦争”を知らねェ子供共との価値観は違う!!! 頂点に立つ者が善悪を塗り替える!!! 今この場所こそ中立だ!!! 正義は勝つって!? そりゃあそうだろ 勝者だけが正義だ!!!!」(ドンキホーテ・ドフラミンゴ)(ワンピース57巻 第556話)

『ONE PIECE』(ワンピース)のキャラクターの中でも指折りの曲者たちの言葉ですが、その内容は本質を突いています。

黒ひげやドフラミンゴの言葉が『ONE PIECE』(ワンピース)世界の真理を言い表していて、世界政府が正義となることもあれば悪となることもあり、Dが正義となることもあれば悪となることもある……そういうことなのではないでしょうか。

また、Dの名を持つ者の中に強大な力を手に入れることによって世界の頂点に立ち、支配する者になろうという野望を抱いている黒ひげマーシャル・D・ティーチがいることも「D=正義」というわけではけっしてないことを裏付けていると言っていいかもしれませんね。

続けて『Dの意志4 Dに共鳴するサボ』をご覧ください

※当サイトの内容の無断転載・無断使用を固く禁じます

※当サイト内の画像はAmazonにリンクしています

このページのトップへ

トップページへ