ワンピース作品中の謎を徹底的に考察・研究 ロジャーが世界をひっくり返せなかったのはラフテルに行けなかったためか?
ワンピース考察・研究 海賊王ロジャー1
なぜロジャーは世界をひっくり返せなかったのか?
世界をひっくり返したかったロジャー
「おれと一緒に世界をひっくり返さねェか!!?」
ゴール・D・ロジャーは、彼の右腕となるシルバーズ・レイリーと出会った時にいきなりこう言って、レイリーを呆れさせていました。(ワンピース61巻 第603話)
そして、そのロジャーから「”D”ってのは何なんだ」ということを聞かされていた白ひげエドワード・ニューゲートは、死に際に
「興味はねェが… あの宝を誰かが見つけた時…… 世界はひっくり返るのさ……!! 誰かが見つけ出す その日は必ず来る… ”ひとつなぎの大秘宝”(ワンピース)は実在する!!!」
と言っています。(ワンピース59巻 第576話)
この二つの言葉から推察して、Dの意志を持つロジャーが、”ひとつなぎの大秘宝”(ワンピース)を見つけ出し、世界をひっくり返したかったのは間違いないでしょう。
ロジャーは世界をひっくり返せなかった
しかし、ロジャーは生きている間に世界をひっくり返すことはできませんでした。ロジャーが死に際に放った一言によって大海賊時代の幕を開けたのは、自分の意志を誰かに継がせ、世界をひっくり返させるためだったのでしょうが……彼が生きている間に世界がひっくり返らなかったのは確かです。
もしも、自分でひっくり返すことができるならば、間違いなくロジャーは自分で世界をひっくり返していたことでしょう。ですから、ロジャーが世界をひっくり返さなかったのは、彼にはそれができなかったからだと考えて間違いないはずです。
では、ロジャーはなぜ世界をひっくり返せなかったのでしょうか?
ロジャーが世界をひっくり返せなかった理由は何だったのか?
1 偉大なる航路(グランドライン)制覇を成し遂げた(ワンピース52巻 第506話)というロジャーはラフテルに行っている
2 ラフテルには”ひとつなぎの大秘宝”(ワンピース)がある
3 ”ひとつなぎの大秘宝”(ワンピース)を見つけた者は世界をひっくり返せる
以上の1~3の全てが正しかったとしたら、ロジャーは”ひとつなぎの大秘宝”(ワンピース)を見つけ、世界をひっくり返すことができていたはずです。
しかし、実際にはロジャーは世界をひっくり返せなかったわけですから、1~3のどれかは間違っているということになるはずです。一つ間違っているのか二つ間違っているのか、それとも全部間違っているのかはわかりませんが、少なくとも全部が正しいということはあり得ないはずです。
では、1~3のどれが間違っているのでしょうか? 一つずつ順番に考えていってみましょう。
ラフテルに行っていないのか?
レイリーもクロッカスもラフテルに行ったとは言っていない
ロジャーの右腕でロジャー海賊団の副船長だったシルバーズ・レイリーは、麦わらの一味の者たちにロジャーが「”偉大なる航路”(グランドライン)制覇を成し遂げたのだ」と言っています。(ワンピース59巻 第506話) しかし、ロジャーがラフテルに行ったと言ってはいません。
ロジャー最後の航海に船医として付き添ったクロッカスは、麦わらの一味の者たちにラフテルについて「”偉大なる航路”(グランドライン)の最終地点であり歴史上にも その島を確認したのは海賊王の一団だけだ 伝説の島なのだ」と言っていました。(ワンピース12巻 第105話)
レイリーはロジャーが「”偉大なる航路”(グランドライン)制覇を成し遂げたのだ」と、そしてクロッカスは海賊王の一団が「その島(ラフテル)を確認した」と言っていますが、どちらも非常に微妙な言い回しで、これだけではロジャーがラフテルに行った(上陸した)のかどうかはわかりません。
レイリーの言う「”偉大なる航路”(グランドライン)制覇を成し遂げた」というのがラフテルに行ったことを意味するとは限りませんし、クロッカスの言う「その島(ラフテル)を確認した」というのも存在を確認しただけで上陸してはいないのか、それとも上陸したのか定かではありませんからね。
また、それどころかクロッカスにいたっては、ラフテルについて「誰もそこにたどり着けずにいる」とまで言っているのです。(ワンピース12巻 第105話)
クロッカスの言っていることを素直に受け止めれば、「ロジャーはラフテルの存在を確認はしたが、そこにたどり着いたわけではない」ということになりますね。もっとも、彼の言葉をどこまで素直に受け止めていいのかはわかりませんが。
したがって、ロジャーがラフテルに行っていない可能性は大いにアリと判断せざるを得ないでしょう。
ラフテルには”ひとつなぎの大秘宝”があるのか?
クロッカスは知らない!?
クロッカスからラフテルのことを聞かされた時にウソップは「じゃ…そこにあんのか!? ”ひとつなぎの大秘宝”(ワンピース)は!!!」と尋ねています。
それに対するクロッカスの答は「さァな その説が最も有力だが誰もそこにたどり着けずにいる」というものでした。(ワンピース12巻 第105話)
この言葉を素直に受け止めてしまうとクロッカスは”ひとつなぎの大秘宝”(ワンピース)がラフテルにあるのかどうかを知らないということになります。
本当にそうだということも考えられますし、あるかないかを知っていて、あえてそれを教えなかったということも考えられます。
また、”ひとつなぎの大秘宝”(ワンピース)は「ひとつなぎの海」(大異変が起こり、ひとつなぎになった海)か「ひとつなぎの大陸」(大異変が起こり、ひとつなぎになった大陸)だった場合には、ラフテルに”ひとつなぎの大秘宝”(ワンピース)があるのではなく、誰かがラフテルに行った後、大きな変化が起こり、その結果、”ひとつなぎの大秘宝”(ワンピース)ができるということになるでしょうか。
”ひとつなぎの大秘宝”で世界はひっくり返せるのか!?
世界がひっくり返った後に”ひとつなぎの大秘宝”ができる可能性も
偉大なる航路(グランドライン)制覇を成し遂げたロジャーからDとは何かということを聞かされた白ひげが「興味はねェが… あの宝を誰かが見つけた時……… 世界はひっくり返るのさ……!! 誰かが見つけ出す その日は必ず来る… ”ひとつなぎの大秘宝”(ワンピース)は実在する!!!」と言っていた(ワンピース59巻 第576話)となると、”ひとつなぎの大秘宝”(ワンピース)は必ず実在していて世界をひっくり返す力を持っているのではないかと思えてきます。
しかし、ロジャーが白ひげに”ひとつなぎの大秘宝”(ワンピース)のことをどこまで詳しく話していたのかは不明です。また、ロジャーに聞かされた話を白ひげが独自解釈していた部分がないとも限りません。
ですから、前述しましたように”ひとつなぎの大秘宝”(ワンピース)が世界をひっくり返す力を持っているのではなく、世界がひっくり返った後にできる「ひとつなぎの海」か「ひとつなぎの大陸」が”ひとつなぎの大秘宝”(ワンピース)という可能性も捨てられません。
急ぎすぎたために世界をひっくり返せなかったのか!?
急ぎすぎたロジャー
ロジャーはラフテルに行けなかったのかもしれませんし、ラフテルに行ってはいても世界をひっくり返せる力を得ることはできなかったのかもしれません。そうだとすれば、おそらくロジャーは、”時”に恵まれなかったのでしょう。
1 双子岬で麦わらの一味の旅立ちを見送った後でクロッカスは「あいつらは… 我々の待ち望んだ海賊達だろうか… 何とも不思議な空気を持つ男だ なァ… ロジャーよ」と言っていました。(ワンピース12巻 第105話)
2 シャンクスは白ひげに「どんな敵にくれてやったんだ その左腕…」と訊かれた時に「”新しい時代”に賭けて来た」と応えています。(ワンピース45巻 第434話)
3 シャボンディ諸島のシャッキーの酒場でニコ・ロビンから”空白の100年”に何があったのかを知っているかと尋ねられた際にレイリーは、歴史の全てを知ったことを明かした上で「我々もまた……… ”オハラ”もまた… 少々急ぎすぎたのかもしれん…」と言っています。(ワンピース52巻 第507話)
4 2年の時を経て再集結した麦わらの一味の仲間とともにルフィが旅立ったのを見送りながらレイリーは、初めて出会った時にロジャーが「おれと一緒に世界をひっくり返さねェか!!?」と言っていたのを思い出していました。(ワンピース61巻 第603話)
これらのことを”ひとつなぎ”にすると浮かび上がってくるのは
●ロジャーは世界をひっくり返そうとしていたが、急ぎ過ぎた(あるいはタイミングに恵まれなかった)ために世界をひっくり返せる条件が揃う”時”を迎えられなかった
●ロジャーは自分の”Dの意志”を継ぎ、世界をひっくり返す者が現れるのを期待した。そして、”Dの意志”を継ぐ者の登場を促すために自らの処刑を利用することにした
●シャンクス、レイリー、クロッカスは、ロジャーの”Dの意志”を継ぎ、世界をひっくり返そうとする者が現れるのを待ち続けた
といったことになります。
では、ロジャーが待てなかった(命あるうちに迎えられなかった)”時”とは何だったのでしょうか?
そのことについては、『海賊王ゴール・D・ロジャー2 ロジャーが待てなかった”時”とは?』をご覧ください。
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