ワンピース作品中の謎を徹底的に考察・研究 ルフィは世界をひっくり返せ、レイリーやシャンクスにはひっくり返ない?
ワンピース考察・研究 ルフィ2
ルフィだけが世界をひっくり返せるのか?
ルフィと仲間たちに期待するレイリー
ゴール・D・ロジャーの右腕でロジャー海賊団の副船長だったシルバーズ・レイリーは、ルフィにロジャーの意志を継ぐ者として期待をしているようです。
だからこそ黄猿ボルサリーノがシャボンディ諸島に上陸し、麦わらの一味の者たちが危機に陥った時には、一味の者たちを助けるために黄猿の前に立ちはだかりましたし、修行が必要だったルフィの師匠役も買って出たのでしょう。
レイリーは黄猿の前に立ちはだかった時には
「若い芽を摘むんじゃない… これから始まるのだよ!! 彼らの時代は……!!!」
と言っていましたし(ワンピース52巻 第511話)、2年間の時を経て再集結した麦わらの一味が旅立つのを見送った時には、ロジャーと出会った日のことを思い出した後で
「ルフィはまた一段と あの帽子が似合う男になった………!! -もう少し長生きするのも悪くないな…」
とシャッキー(シャクヤク)に言っています。(ワンピース61巻 第603話)
ルフィが創る新しい時代に懸けたシャンクス
かつてロジャー海賊団の一員だった四皇=赤髪のシャンクスもルフィにロジャーの意志を継ぐ者として期待しているはずです。
白ひげエドワード・ニューゲートに「どんな敵にくれてやったんだ その左腕…」と訊かれた時にシャンクスは
「……”新しい時代”に懸けて来た…」
と言っています。(ワンピース45巻 第434話)
シャンクスが左腕を失ったのは、ルフィの命を救った時にでしたから(ワンピース1巻 第1話)シャンクスはルフィが新しい時代を創るのを期待しているということになりますね。
また、シャンクスは、マリンフォード頂上戦争の戦場に現れ、「正しくもない兵」としてコビーのことを殺そうとしていた赤犬サカズキの前に立ちはだかり、コビーの命を救った際には
「………よくやった… 若い海兵 お前が命を懸けて生み出した”勇気ある数秒”は…良くか悪くか たった今 世界の運命を大きく変えた!!」
と言っていました。(ワンピース59巻 第579話)
もしもコビーが生み出した”勇気ある数秒”がなかったら、ルフィは戦場から生還できなかったでしょう。したがって、シャンクスは、ルフィが生きのびたことによって世界の運命が大きく変わったと考えていたことになりますね。「良くか悪くか」というのは、ちょっと気になるところですが。
大切な帽子をルフィに預けたシャンクス
シャンクスは、子供時代のルフィとの別れの際に
「この帽子をお前に預ける 俺の大切な帽子だ いつかきっと返しに来い 立派な海賊になってな」
と言いながら自らのトレードマークだった麦わら帽子をルフィに預けていますが(ワンピース1巻 第1話)この麦わら帽子は元々はロジャーのものだったわけですから、それを預けたのもシャンクスが、ロジャーの意志を継ぐ者としてルフィに期待をしているからこそなのでしょう。
レイリーもシャンクスもルフィに期待をしているのは間違いないが…
レイリーやシャンクスが、ロジャーの意志を継ぐ者としてルフィに期待をしていることは疑いようがありません。
そして、ロジャーはレイリーと出会った時にいきなり「おれと一緒に世界をひっくり返さねェか!!?」と言っていたくらいですから(ワンピース61巻 第603話)世界をひっくり返そうとしていたことは間違いないと思います。
そのことはレイリーはもちろんシャンクスも知っているはずですから、彼らがルフィのことをロジャーの意志を継ぐ者として期待しているということは……ルフィが世界をひっくり返すことを期待しているということになるでしょう。
疑問なのは、なぜレイリーやシャンクスは、自らロジャーの意志を継ぎ、世界をひっくり返そうとはしなかったのかということです。
レイリーもシャンクスも世界をひっくり返そうとしていない
冥王も赤髪も実力者だが…
レイリーはルフィと出会った頃には、半ば(半ば以上?)隠居状態で、シャボンディ諸島では「コーティング屋の”レイさん”」で通っているとのことでした。(ワンピース52巻 第504話)
シャンクスはもちろん現役バリバリで四皇の一人となっていますが、自分が海賊王になろうとか、自分で世界をひっくり返そうとは考えてはいないようです。だからこそ五老星の一人から「暴れさせればこそ手に追えんが(原文ママ)自分から世界をどうしようという男でもあるまい」と言われていた(ワンピース25巻 第233話)のでしょう。
ロジャー海賊団で副船長を務め、世間の人々からは”冥王”と呼ばれ恐れられた伝説の男レイリーや四皇の一人にまでなっているシャンクスならば、ロジャーの意志を継ぎ、世界をひっくり返せそうにも思えます。
ましてやロジャーと一緒に偉大なる航路(グランドライン)制覇を成し遂げたことによってシャンクスやレイリーが
●3つの古代兵器の在り処
●ラフテルへの行き方
●ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)とは何なのか
などを全て知っていたとなれば尚更です。
しかし、実際には、レイリーもシャンクスも自らロジャーの意志を継ぎ、世界をひっくり返そうとはしていません。これはいったいなぜだったのでしょうか?
レイリーとシャンクスが”D”ではないからか?
まず考えられるのは、レイリーもシャンクスもDの名を持つ者ではないためかということです。
もっとも、シャンクスのフルネームは未だに明らかにされていませんので、彼がDの名を持つ男である可能性は十分に残されていますが。
また、トラファルガー・ローのフルネームが実はトラファルガー・D・ワーテル・ローだと明らかになったという例もありますので、シルバーズ・レイリーが実はDの名を持つ者という可能性だって残っていないとは言い切れません
とはいえ、レイリーもシャンクスも二人ともDの名を持つ者ではないという可能性も現時点では否定できません。
1 レイリーもシャンクスもDの名を持つ者ではない
2 レイリーとシャンクスは、世界をひっくり返せるのはDの名を持つ者に限られると知っていた
という二つの条件が満たされたとすれば、レイリーとシャンクスが自分では世界をひっくり返そうとせず、ルフィに期待をしたことが納得できるようになります。
世界をひっくり返せるのは”D”だけなのか?
血縁を絶っても”D”の炎は消えないようだが…
では、本当に世界をひっくり返せるのはDの名を持つ者だけなのでしょうか?
ロジャーから”D”とは何かを聞かされていた白ひげエドワード・ニューゲートは、死に際に
「ロジャーの意志を継ぐ者達がいる様に いずれエースの意志を継ぐ者も現れる…”血縁”を絶てど あいつらの炎が消える事はねェ…」
と言っています。(ワンピース59巻 第576話)
この言葉は「Dの意志はDの血縁ではない者(Dの名を持たない者)にも受け継がれることがある」と言っているように解釈できます。
そうだとすれば、ルフィに期待し、師匠役を買って出たレイリーも、ルフィに期待し、左腕を失ってまで彼を守ったシャンクスもロジャーのDの意志を継ぐ者ではあるのでしょう。
しかし、世界をひっくり返せるのはDの名を持つ者だけ……そういうことなのでしょうか。
もちろんDの名を持つ者なら誰でも世界をひっくり返せるわけではないでしょう。しかし、Dの名を持ち、「ロジャー船長と同じ事」「船長のあの言葉」を言ってシャンクスを驚かせたルフィならば、ロジャーの意志を継ぎ、世界をひっくり返せるかもしれないとレイリーやシャンクスは思った……そんなところだったのかもしれませんね。
もしもレイリーやシャンクスがDの名を持つ者ならば…
シャンクスは実はDの名を持つ者(Dの一族)なのではないかと考えている『ONE PIECE』(ワンピース)ファンは多いようです。
シャンクスのフルネームが未だに明かされていない以上、その考えが的を射ている可能性はかなりありそうです。
また、前述しましたようにレイリーがDの名を持つ者である可能性も0ではありません。
もしも、レイリーやシャンクスがDの名を持つ者だった場合には、彼らが自ら世界をひっくり返そうとしなかった理由はDの名とは関係ないということになってきますね。
続けて『ルフィ3 ルフィの名前に隠されているもの』をご覧ください
『ワンピースネタバレ1118話 鉄の巨人は海に沈んだが…』はこちらから
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